2018年04月16日
金星のありえへん風.

太陽系の地球の1つ内側を回る「金星」
だいたい地球と同じぐらいの大きさと密度で,
場所も近いのでよく「双子惑星」なんて言われたりしますが,
その実態は似ても似つかない.
自転はなんと地球の逆方向で公転よりも遅い.
金星の太陽に対する1昼夜は117日とクソ長い.
地表の温度は460℃もあって,気圧は地球の90倍,
上空では硫酸の雨が降ってて…
しに暑い.
まぁ住めたもんじゃないわけでして.
そんな金星の上層大気にはなんと
秒速100mを超えるような強烈な東風が全球的に常時吹き荒れているらしい.
そのスピードなんと自転の60倍て.
「金星のスーパーローテーション」と呼ばれている.
そんな激しい風がなぜ吹いてるのか.
そのメカニズムの研究をされているのひとりが慶應義塾大学の杉本憲彦准教授.
その貴重なお話を所属する気象予報士会の集まりで聞くことができた.
とてもとてもエキサイティングで面白いお話し.
でもちょっと…難しい.
なのでさわりだけ.
1,気象予報士なら馴染みの「平均子午面循環」
2,気象予報士でもちょっと??の「熱潮汐波」
この2つの要素を入れたコンピュータ上の数値計算シミュレーションでスーパーローテーションの再現に成功したらしい.
平均子午面循環というのは陽の光のよく当たる赤道とあまり当たらない極域の熱の不均衡を
平均化するために働く大気な循環のこと.
これは地球といっしょ.
熱潮汐波というのは長い1日の間で雲層が太陽であっためられたりあっためられなかったりすることによる熱の差によって発生する重力波.
これを発生させる雲層と地面や上下の一般流との間で東西の運動量を保存したりして,
最終的には自転と同方向に風速が強化されていきスーパーローテーションになるという.
まぁそんな感じです.
面白いでしょ?
いやすごいです.
「金星の上層大気はでーじなってる」
ってハナシ.
Posted by りょーすけ. at 21:21│Comments(0)
│気象