冬チューリップ5

りょーすけ.

2021年01月18日 17:36



白について.

白といえば一般的には色としてはつまらないというか,
#fffffffff
を連想される方が多いと思いますが,
白って意外と懐が深い色です.



牛乳ってあるじゃないですか.
あれ,甘いですか?辛いですか?
塩辛い,苦い,旨い…
酸い,渋い,うーん,どれでもない.
辛うじて選ぶなら「甘い」になるかもしれないけど,
決してコーラのような甘い飲みものではない.

でも言えてるのは
「美味しい牛乳はとっても美味しい」
その味に濃ゆい,薄いはあれど,
上記どの味覚が強調されたものでもない.
とても微妙な味覚でありながらそれでいて,
振れ幅も存在感も大きい.
それがまさしく「牛乳」なわけで.
で,その牛乳の色は「白」なわけです.
ほれ,白ってすごいやん!
この白は,
水分やたんぱく質を主とした基質に,
脂肪分がコロイド状に漂っていて
そこで光が乱反射した結果.



雲とか雪とかあるじゃないですか.
その色はまさしく白.
雲が白いのは
微細な水の粒の集まりである雲に差し込んだ
太陽の光が「ミー散乱」で散乱した結果.
雪が白いのは,
上空の水蒸気が氷晶核を芯にして凍りついた
氷でできた雪の結晶の集まりである雪片に,
太陽の光が乱反射した結果.

つまり,両方とも「水」.
雲や雪が白いのはつまり水の色.
水が透き通っていて色を持たないからこそ,
太陽の光がすべてキレイに混じり合って
「白」になる.
ほら,白ってやっぱりすごい.




白いおはなってあるじゃないですか.
白いおはなは白の色素で白いの?
いやいや,実は逆で,
「色素がない」から白く見える.
花弁は細胞にたくさん空気を含んでいるので,
それで太陽の光がいろいろな方向に反射して
白く見える.
そんな白いおはなには他の色の花には
とてもマネができないイノセントな魅力がある.
白ってやっぱりすごいやんな.




そして,シロクマっているじゃないですか.
正式にはホッキョクグマ.

ここで衝撃の事実を明かすと,実はシロクマは黒い.
あ,皮膚の色ね.
ホンマは驚きのまっくろ.
皮膚の本当の色がわかるのが「おはな」
あ,お花じゃなくて,お鼻.
シロクマの鼻はまっくろで,それが本当の色.
白は生えている毛だけの持つ色なのだ…

といいたいところだけど,これも厳密には違う.
実はあの毛は白ではなくて「透明」.
毛の中にストロー状に空洞があって
そこで光が乱れるため白っぽく見える.
密集したこの透明の毛によってホッキョクグマは
極地方の極寒の中を生き延びていくことができる.
白って,やっぱりすごい.




まだまだいくらでもネタは出てくるけど
このぐらいに.
例えば水と脂肪分
空気と水と氷
空気と花弁の透明な細胞組織
空気と透明な毛髪
透明なもの同士のコラボレーションで生まれるのが
「白」

白って,イイっすね!


ヴァイツェンってあるじゃないですか.
いわゆる,白ビール…



キャプション,長すぎ.

花菜ガーデン,昨年中.

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